久しぶりのオンライン教材の紹介です。
出典:雨宮処凛『学校、行かなきゃいけないの?これからの不登校ガイド』<河出書房新書>
テーマ:こどもの貧困。ひとり親世帯(特に母子家庭)の貧困、学歴別の正社員・非正規の生涯賃金、格差社会の棲み分け
ひとこと:
今回は、日本社会の闇の部分を、こども(学童期~就労期)の貧困という角度から捉えた文章でした。
貧困により、①教育課程から排除され、②非正規の労働で企業福祉から排除され、③家族も貧困なので親にも頼れず排除され、④生活年金の申請が通らず公的福祉から排除され⑤自分自身からの排除(自殺)= 「五重の排除」の現実が語られていました。
受験を目指せるような小学生は、基本、生活保護、ヤングケアラー、非正規の働き方などとは、無縁の生活を送っているため、生徒さん達は、この事実にとても驚いていました。
私も、きっとそうであろうと想像して、このテーマを選んだ訳ですが、皆それぞれに感じるところがあった様でした。
最後の問題で、自分の意見を述べさせる問題がとても良かったので、要約して紹介したいと思います。
(問題)
貧困の原因は、環境ではなく個人にあるとする「自己責任論」という考え方がありますが、受験において努力して「いい学校」に入ることは、個人のおかげでしょうか環境のおかげでしょうか。貧困についての自己責任論に言及しながら、あなたの意見を述べて下さい。
考え方の順は、以下の通りです。
①何を聞かれているか?を把握する。→いい学校に入ることは、個人のおかげか環境のおかげか?
②立場を決める。→ 個人のおかげ OR 環境のおかげ
③②の立場(意見)の理由を考える。
④ 立場(意見)と理由で、文を作る。
⑤出題の条件を踏まえて、解答する。→貧困についての自己責任論は、賛成か反対かを付け加えて、④の文章と合作する。
ざっくりだと、こんな感じです。
自分の考えを述べる問題は、基本、立場(意見)は、どちらでもよいです。8割程度の人が納得できる理由とセットで書くことがポイントですね。
この問題に出会って、もっと知りたいという生徒さんがいました。イイね!
ニュースをみたり、親に聞いたり、友達と話し合ったり、図書館で関連する本を探したりと、自分のアンテナに引っかかったことについて、掘り下げていける様な、導きができたら先生冥利に尽きますね~♪ ガンバレ☆彡 Tちゃん!
では、今日は、ここまで。
みなさんも、どうぞお元気でお過ごしください☆彡